シンバファームのブログ

トマト農家から見た、飛騨高山の人と自然を書く

春の花といえば?〜前坂果樹園〜

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こだわりをもった仲間や友達を紹介するコーナー!!

『新葉のオススメ』

初回ということで、今回は是非紹介したいこの方の農園へ、やってきました!!!!

 

春の花といえば

ところで春の花といえば、桜でしょうか?

飛騨高山では、その桜にも負けないキレイな花があります🌸

それは、飛騨に咲く『桃の花』。

桜の散るこの時期に、飛騨の桃の花は、今が満開の時期なんです!

 

桜よりも濃い花色が一面に広がる畑。

ここは前坂果樹園さん。

代表の前坂くんは、

飛騨高山で、希少な飛騨の桃の生産者&若手後継者です。

 

飛騨の桃は、生産量が少ないため、全国的には知名度は低いかもしれませんが、飛騨の隠れた宝物。全国でもトップレベルの糖度を誇る、最高品質のくだものなんです!

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摘蕾

その最高品質の桃を作る、春の作業を見学してきました!

今この時期、『摘蕾(てきらい)』といって、蕾を落とす作業です。栄養が分散しないように、花が咲く前の蕾を、人の手によって限定し、余分な蕾を落として、咲く花に栄養を充実させることで、美味しい桃が出来るそうです。

 

前坂果樹園さんでは、約400本の樹を管理しています。

1本の樹には、12000前後の花(蕾)が付き、そのうちの96%の花を、つまり、400玉前後になるまで、季節に合わせて徐々に摘んでいきます。

計算すると…460万の花を摘む。。。

これ、一花ずつ摘むんですかい?ひぇー、気が遠くなる手作業だぁ。

 

「この時期は、天気との戦いかな!
摘蕾で、できるだけ養分を実に差し向けたいんやけど、この時期は霜で花がやられる(痛んでしまう)もんで、作業を慌てながらも、蕾を摘みすぎない調整が必要」

そう語る前坂くんの、桃に対する愛情が垣間見えました。

摘蕾は、桃の数量が減るのでもったいない!と思うかもしれませんが、樹に負担をかけ過ぎると、味が落ちてしまうからです。

 

長い先を見据えて

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桃栗三年柿八年

というように、桃がなるまでには3年ほどかかります。

そこから収穫が、できる樹になるまで更に5年。

合計8年も時間が掛かります。

生産者にとって、『桃8年』が本当は正解ってことですね。

樹を大きくし、大切に育てて、我慢に我慢をしたその先にようやく実がなるのです。

果樹農家さんは長い先を見つめ、作業をしているんですね。

 

今、農業後継者が不足している問題がありますが、特にこの地域の果樹農家さんは、産地の高齢化と共に、とても深刻な問題だそうです。

前坂くんは、この産地の活性化、維持についても真剣に考えていて、関心するばかり。

見学に行った僕も、話が止まりませんでした。

前坂果樹園さんでの桃は、7月より出荷開始ということで、今後も突撃取材していこうと思います。

乞うご期待ください♪
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